2009年08月22日    保水力のある場合

土地に保水力のある場合、急にたくさんの雨が降っても、
一度に川へ流れ込みませんから、水かさが急に増えません。
少しずつ少しずつ増えていき、雨がやんでもすぐ減らず、
しばらくはまだ増えるくらいで、それから 少しずつ
少しずつ減っていきます。

まちなかの場合、保水力があるというのは、どういう状況
でしょう?
・緑が多い(庭・街路樹・畑・田んぼ・鎮守の森・学校林・・・)
・池が多い(天然の池・人工池・田んぼ・沼地・湿地・・)
反対に、保水力のないまちを想像してみましょう。
・コンクリート、アスファルト、屋根ばっかし!
(それでは、雨の水は全部川へ行きますよね。)

そんな中、「浸透枡」と「雨水タンク」の普及が求められています。
「浸透枡」というのは、樋や側溝の水を一時的にまとめる枡に穴を開け、
地面にしみこませるようにしたものです。これで、いっきに全部
川へ流さずに済むということです。
雨水タンクも同じこと。大津市では今、それらの設置に補助金が
出るみたいです。でも、全額出るわけじゃないから、
そこまで考えて取り組む人は、よほどの人でしょう。火災報知機と
同じように、今後 強制的に設置義務があるようにしていかないと
100%の普及は無理。もちろん、公共的な部分も同じこと。

ささやかな話ではありますが、雑草を抜かない というのも、
保水力を高める方法です。更地でも全く草がないところだと、
雨はなかなか浸透していきません。グランドがいい例。
アスファルトの隙間に出ている草だって、あるのとないのでは
水のしみこみ方が全然違うのです。茂って邪魔なら、一定の
高さに切りそろえるなどの策がベスト。案外、根こそぎ引いて
綺麗になった!スッキリした!と、思っている人が多いのですが、
これからはそういう人は、考えの古い人、考えの浅い人と
みなされるでしょう。

次に、山間部。保水力のある山。(これは前回コメントを下さった
michiさんの得意なところですネ。)広葉樹が多い山が保水力の
ある山といえましょう。広葉樹は、基本的に根が深い。そして、
落ち葉の堆積。(スギヒノキは落葉樹でなない) そういう山から
流れてくる雨水は、まず泥水色をしていません。どんなに雨が
降っても、きれいな色をしています。(ですよね^^;)そして、大雨で
もどんどん地下にしみこみますから、増え方も減り方も少しずつ。
(ただしこれには異論のある方も多いでしょうね。たしかに
小川の水かさも結構増えるでしょうから。でもそれは、保水力の
ない状態との比較でとらえてくださいませ。)というわけで、
もよりの山を大事にする意味がそこにもあるのです。
山に降った雨水は、地下水となり、遅いものでは里に流れてくる
のに何十年もかかるらしいですから、将来の水を確保するには、
今が大事。さっそく四国では、川の水が枯れてきているところが
あるそうですから、どれだけ広葉樹を伐採してしまったかよくわかります。

そんなこと、昔は全く考えませんでしたが、最近とても考えます。
奥山を広葉樹林として保護しておくことは、とっても大切!
(そうしたら、里で人々に迷惑をかけている動物達の食べ物も
 きっと奥山にあるでしょう。もう人工的にオイシイ物を
 覚えてしまったかもわかりませんが・・・)



Posted by B子 at 21:14 │Comments( 2 )
この記事へのコメント
雑草を抜かない 大賛成です。
安曇野へ来て最初にビックリしたのは雑草です。雑草を伸ばしてると、何処で何を言われてるかわかりません。まさに目の敵という言葉がぴったりです。雑草だって綺麗な花が咲くのになぁ〜といつも思います。水と太陽光で成長し、エネルギーを蓄える雑草こそが一番最初の太陽熱利用です。雑草がなければ動物は存在しません。人が手を入れ整備をしたものが美しくて、勝手に生えてるものは見苦しいという考えがおかしいと思います。雨が降らない砂漠の国なら、雑草が生えてくれば涙を流して喜ぶでしょう。何もしなくても植物が生えてくるってことがどんなに有り難いことか考えた方がいい。雑草を食べることを考えた方がいいと思ってます。肥料も農薬もいらないしね。
Posted by michi at 2009年09月03日 22:18
またしてもレスが遅くなりました!!

滋賀だって、同じですよ。
雑草を生やしっぱなしにしておくことは、怠け者の証拠みたいに
思っているのでしょう。だから、自分はそうじゃない人ですよ
という証しに、頑張るように思います。

今じゃ、都市部まちなかの民家で、大きい木が茂っているところは、
実際 何もかも放ったらかしにしている家が たまたま木も放ったら
かしなので大木になった というところが ほとんどです。まちなか
の唯一のグリーンスポットだったりするのですが、そこの家主がお亡
くなりにでもなって、引き継がれた人が土地を売るときにゃ、その
地域の唯一の大きい木だったにもかかわらず みごとに切られ、さら
地になったのを何度も見ました。

そうそう、こんなところがありました。
国道沿いの一件のおうちの前のガードレールに
「床下浸水防止のため、雑草抜くな!」
って、書いた札がぶらさがっていました。
道路より家の方が下に建っているので、水が入ってくるのですね。
そこだけ草ぼうぼうです。(^_^;)
でも、切実さが伝わる札でした。

ちなみに、私は 自分で決めた一定の高さで
刈るようにしています。どう思われているかな。
(^_^;)
Posted by B子B子 at 2009年09月09日 21:38
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